fm フルミント 火山性土壌、流紋岩主体のフルミント。全房プレス、ステンレス発酵。介入せず澱と共に熟成。トカイの大地に眠るマグマ芳醇
<輸入元様資料より> ワインについて
Taz 2021 トゥズ(火)
750ml 白(うすオレンジ)
フルミント100%。火山性土壌Bohomály畑(樹齢平均40年、流紋岩主体)。Taz=Fire。除梗をせずに4週間のマセラシオン、ミディアム+のトーストをしたセンプレンオーク樽で発酵および澱とともに23か月の熟成です。瓶詰めの直前に亜硫酸を14/ℓ添加。無濾過、無清澄です。Tuzとは『火』。その意味することは、トカイの大地に眠るマグマが表現するテロワールなのか、燎原に燃え広がる火のように口中を席巻する余韻なのか。21年のTuzはハルシュレヴェリュではなく、フルミント。リッチでゴージャスです。しかし、20年同様に、トカイの大地に眠るマグマや燎原に燃え広がる火のように口中で風味が広がっていきます。Timeaの確かなセンス、テイスティング能力に脱帽です。バニラと酢酸の香り、バナナの皮、アンズ、マンゴー。力強く芳醇です。奥行きには、カスミ草、クチナシ、タケノコなどの風味も感じられ、多彩な薫りを楽しめます。今回で4回目の輸入になりますが、Szoloのワインの進化には目を見張るものがあります。
<輸入元様資料より> 生産者について
SZOLO ソロ
ハンガリー・トカイ タリヤ村
初めて日本に輸入されるナチュラルのTOKAJITOKAJI(トカイワイン)。ワインの歴史の中で最も重要なワイン産地であり、最高峰の甘口と世界で評されながら、日本ではまだその本質、本領が伝わっているとは言いづらい状況です。
StrekovのZsolt もBencze のIstván もTOKAJI には常に一目置き、ハンガリーの象徴たるフルミント種には特別な愛を抱いています。Japan terroir はナチュラルのTOKAJI を探し続けていました。やっと出会えた素敵なワイン。それがSZOLOです。
SZOLOの当主であり醸造家のTímea Éless は、トカイ地方タリヤ(TállyaTállya)村で生まれました。彼女の祖父母は地元のブドウ畑で収穫や接ぎ木の作業をしており、彼女自身も幼い頃からブドウ畑で農作業にかかわることで、ブドウへの愛情が自然に育まれていきました。紆余曲折あり、2009 年祖父の0.3 ヘクタールの土地を引き継ぐ機会が訪れます。Tímea と夫のTamás は、家族が所有していた土地も含め、周辺地域で追加の区画をゆっくりと購入し、同時にワイン造りを始めます。
2014年がファーストヴィンテージ。Tímea は、最初からブドウの生命力と生物多様性を維持するために有機栽培を実践しました(2015 年オーガニック認証)。現在はビオディナミに移行(2021 年DemeterDemeter)。ワインを自然との関係性の表現としてとらえ、自然との調和が達成されたときに良いワインができるのだと信じています。
トカイは火山性土壌を主とします。SZOLOが所在するタリヤ村の畑は流紋岩質凝灰岩を主として、畑によって微妙に土壌構成が変わります。現在は約10 ヘクタールの土地を所有しており、フルミント種、ハルシュレヴェリュ種をメインにSárgamuskotálySárgamuskotály(ミュスカ・ブラン・ア・プチグラン)、KabarKabar(ハルシュレヴェリュとブーヴィエの交配)などを栽培。もっとも古いフルミントは樹齢60 80 年です。
伝統的な生産者が多く存在するトカイにおいて、ナチュラルワインの生産者はごくわずかです。そんな中でTímea は伝統的なトカイワインの素晴らしさを継承しつつも、ナチュラルという新しいあり方をそこに共存させようとしています。彼女のドライワインにはナチュラルラインとそうでないものがあり、ナチュラルラインは天然酵母で醸され、亜硫酸ゼロ瓶詰めされます。一方で甘口はそのエレガンスを失わせないためにナチュラルに栽培されたブドウを天然酵母で醸し、瓶詰めの際亜硫酸を添加します。これはナチュラルワイン不毛の土地であるトカイにおいて、偉大な挑戦なのです。
彼女もまたStrekov のZsolt を尊敬しています。ハンガリーにおけるStrekov の存在の大きさを感じますが、Zsolt のヴェルシュリースリングを使ったワインを特に愛しているそうです。またBencze やMauer とも交流があります。良い生産者は良い生産者を知る。まさにその通りだと思います。