<生産者様資料より>
2023年も葡萄の生育中から収穫にかけて「記録的な〜」とつく天候が続き、ここ鈴張はこれまでに経験の無いような災害に見舞われてしまいました。5月中旬には前例の無い早さでの梅雨入りが発表され心配しましたが、葡萄の開花から結実期間の天候はある程度落ち着いており、順調に小さな実をつけてくれ、6,7月も例年並みの雨量で順調でした。
「8,9月も例年並みの天候なら今までにない仕上がりのワインになるかも!」
と期待したのも束の間で、8月2週目から9月上旬の収穫前1か月は梅雨の期間よりも雨量が多くなってしまう最悪の天候で、鈴張では道路が崩れたり、崖崩れが起きたりとこれまでに無い災害に見舞われてしまいました。この収穫前の長雨で葡萄に病気が発生してしまい、収穫を遅らせれば遅らせるほど病気が広がってしまう状況となり、やむなく少し早めの9月12日の収穫となりました。鈴張にとっては本当に厳しすぎる天候の中、無事に収穫出来ただけでも本当に良かったです。
ここ数年毎年激しい天候のために、その年ごとに葡萄の状態にかなり違いがあります。鈴張シャルドネのワインの味わいも、年ごと違う魅力の味わいとなっております。それは、醸造の方法として、「その年の鈴張シャルドネの葡萄の個性が、そのままワインとして表現されるように」との考えのもと、醸造者の方と綿密に話し合いながらワインに仕上げているからです。
その年に与えられた、「鈴張の自然条件」の中で最善の葡萄、ワインになるよう試行錯誤」しているのですが、一つ一つの畑での作業のタイミング、やるべき事が「本当に正解だったのか?」「もっと良い葡萄に出来たのではないか...」いつも自問自答してしまいます。特に今年のよ言うな災害級の天候では「無事に収穫できるんだろうか、、、」と不安で押しつぶされそうになりますが。そうやってもがいて行きながら、何とか続けて行きたいとおもっております。
SUZU Chardonnay Unwooded 2023
スズ シャルドネ アンウッディッド
*アンウッディッドとは、木樽を使っていない仕込み方法で、葡萄の風味をそのままワインの味わいに表現した仕込み方法です。
*2023ヴィンテージのワインは、柑橘系果実の爽やかな風味が優しく香る、新鮮な酸味があり爽やかな口あたりの辛口白ワインです。